仮想通貨の価格が上がる理由って何なの?
逆に仮想通貨が値下がりする要因は?
ビットコインをはじめとした仮想通貨は、ひと月に20%前後も価格変動を起こすケースも少なくありません。
株式やFX等と比較しても非常にボラティリティが高く、ビットコインに関しては短期間で50%近くの高騰・暴落も珍しくありません。
価格の上がり下がりに影響を与えている項目としては、さまざまな要因が挙げられます。
要因を知らないまま仮想通貨へ投資を行っていると、思わぬ暴落で狼狽売りしてしまいかねません。
本記事では仮想通貨の価格がなぜ上がるのかや、逆に下がる理由等に関しても分かりやすく解説しています。
最後まで読んでいただくことで、仮想通貨の価格に影響を及ぼす要因が何なのか、詳しく理解できるはずです。
仮想通貨はさまざまな要因により、価格に大きな影響が出てします。
他の投資対象と比較しても価格変動が激しいため、十分な知識を身につけた上で投資を行いましょう。
仮想通貨の価格は需要と供給のバランスにより決定する
仮想通貨の価格は、需要と供給のバランスにより決められています。
例えば需要に対して供給が少ないと、仮想通貨の価格は上がります。
逆に需要が少ないにも関わらず、供給が多くなってしまうと価格は下がるという訳です。
需要と供給が重なり合った点が、現在の仮想通貨の価格を表しています。
仮想通貨の価格に及ぼす影響は、まざまな要因が挙げられます。
普段目にするニュースを点で捉えるのではなく、線で考えてどのような影響が出るのかを予測するのも、投資家には欠かせないスキルです。
仮想通貨の値動き幅が大きい理由
仮想通貨の値動き幅が大きい理由としては、主に3つ挙げられます。
- 全体的に取引量が少ない
- 株式やFX等に比べて参入者が少ない
- 1日あたりの値動きに上限が設けられていない
細かい理由に関しては他にも挙げられますが、株式投資やFXなどと比較して参入者が少なく、プロの投資家の割合が少ないのも主な原因の一つです。
裏を返せばそれだけ仮想通貨市場が、まだ成熟していないということなので、初心者でも勝てる確率が高いという見方もできます。
その上、取引量も株式と比べるとまだ少ないので、大量保有者が取引を行うと価格に影響が出やすいです。
また、株式投資にあるストップ安やストップ高といった、1日の値動き制限が設けられていないため、急激な価格変動を引き起こしています。
ビットコインが最高値777万円まで値上がりした理由
ビットコイン(BTC)は、 2021年11月9日にこれまでの記録を更新する、1BTCあたり777万円にまで達しました。
短期間でこれほどの値上がりを実現できた理由としては、主に3つ挙げられます。
- インフレヘッジの資産に活用する投資家が増えた
- テスラ社等の大企業がビットコインを購入した
- アメリカで初めてビットコインETFが承認された
コロナウィルスの影響により各国が、一斉に経済政策として紙幣を刷りまくった結果、投資家はその後のインフレを懸念して仮想通貨へ投資するようになりました。
その後もアメリカの代表的な企業であるテスラ社が、大量にビットコインを購入したりする動きもあり、価格は短期間で急激な高騰を見せました。
また、アメリカでは世界初のビットコインETFが承認されるなどの影響もあり、ビットコインの価格は最終的に777万円まで上がった訳です。
仮想通貨の価格が値上がりする要因・理由
仮想通貨の価格が値上がりする主な要因としては、5つ挙げられます。
- 知名度の向上
- 取引所への上場
- 通貨危機の影響
- アップデートによる影響
- バーン(burn)による供給量の減少
連日、仮想通貨に関するニュース等がメディアで流れていますが、事前に値上がりの要因を知っておくとニュースの見方も変わってきます。
要因を知ることで、どのようなニュースが仮想通貨へ影響を与える可能性があるのか、自身で判断できるようになるはずです。
仮想通貨へ投資を行う際には、通貨別の特徴を知ることも大切です。
値上がり要因の中には、通貨の特徴が絡んでいる場合も多いため、通貨別の基本的な知識は最低でも勉強するようにしましょう。
知名度の向上
仮想通貨はその知名度が上がると、価格も比例して上がる特徴を持っています。
大手企業が特定の仮想通貨を購入したり、その他のニュース等で大々的に取り上げられるなどの影響により、知名度が広がり価格が高騰するのはよくある現象です。
実際に2018年にリップル(XRP)が、国際送金大手のアメリカマネーグラム株式会社との提携を行った際には、25%もの高騰が起こりました。
ただし、逆に悪いニュース等で取り上げられると、仮想通貨の価格が下落してしまう可能性もあります。
取引所への上場
仮想通貨を扱っている取引所は、国内外数多く存在しています。
マイナーコインと呼ばれるビットコイン以外の特定通貨が、取引所で新たに取り扱われると通貨の流動性が高くなり、価格が一時的に高騰します。
企業がIPO(株式公開)後に株価が高騰するのと同じように、仮想通貨も取引所で取り扱われるようになると、価格が高騰する訳です。
そのような現象から投資家の間では「取引所への上場」と比喩するようになりました。
通貨危機の影響
通貨危機とは、自国の経済情勢などの影響により、相対的に法定通貨の価値が下がることを指します。
自国の法定通貨の価値が目減りすると、国民は自身の資産を他へ移そうと考え、米ドルや金などへ交換するようになります。
仮想通貨も例外ではなく経済情勢が不安定な新興国では、ビットコイン等の仮想通貨で保有する動きが活発です。
実際にロシアでも世界的な経済制裁により、法定通貨であるルーブルの価値の目減りを見越して、仮想通貨等へ交換する動きが見られます。
アップデートによる影響
仮想通貨にはどの銘柄にも開発者が存在します。
開発者による定期的なアップデートにより、仮想通貨の利便性が向上すると価格が上がる可能性が高いです。
実際にイーサリアム(ETH)では、これまで段階的にアップデートが繰り返されています。
その結果、公開当初の価格1ETHあたり500円程度だったのが、16万円程度まで高騰しました。
バーン(burn)による供給量の減少
バーン(burn)とは、一度市場に流通した仮想通貨の量を減らす行為を指します。
流通している仮想通貨の枚数を減らすことで、通貨の希少性が上がり価格が上昇する訳です。
実際にステラルーメン(XLM)が2019年に550億のトークンをバーンした後、価格が20%ほど値上がりしました。
仮想通貨の価格が値下がりする要因・理由
仮想通貨の価格が値下がりする要因としては、主に4つ挙げられます。
- 各国政府の仮想通貨への規制
- 不正の発覚や取引所のハッキング被害
- 大量保有者の売却
- 著名人の発言
投資を行っている人の中には急な暴落により、短期間で資産が溶けてなくなった人も少なくありません。
どのような要因で値下がりしているかを事前に知っていれば、大損するリスクも軽減できますので、これから投資する方も十分把握しておきましょう。
仮想通貨の価格は上がりやすく、下がりやすい特徴を持っています。
下がる際にもさまざまな要因が絡んでいますので、冷静になって(なぜ下がっているのか)を自身で考えることも大切です。
各国政府の仮想通貨への規制
日本政府は仮想通貨に関しては、それほど厳しい規制を設けていませんが、お隣中国では厳しい規制が敷かれています。
国によっては全面的に禁止しているところもあり、各国政府からの規制が発令された直後は、高確率で仮想通貨への影響が出てしまいます。
実際に2017年に中国が仮想通貨の規制を行った際には、ビットコインの価格が3日程度で約30%暴落しました。
中国などの仮想通貨の取引が活発だった国による規制は、特に価格に与える影響が大きいため、短期投資を行っている人は注意が必要です。
不正の発覚や取引所のハッキング被害
取引所に対する悪質なハッカーのハッキング事件は、国内だけではなく海外でも多くの被害が出ています。
日本では2018年にコインチェック事件が起きましたが、当時はネム(NEM)が約580億円分盗まれてしまい、その後価格も大きく値下がりしました。
仮想通貨自体には問題はなかったものの、多くの人が(仮想通貨はやっぱり危ない)と考えて、利益確定してしまったようです。
取引所の信用問題は、仮想通貨の流通にも大きく影響を与えてしまい、最終的に価格へも影響が及びます。
長期保有を前提としている人は、まずは冷静になって取引所と仮想通貨どちらに問題があるのかを、見定める必要があるでしょう。
大量保有者の売却
ビットコインをはじめとした仮想通貨は、株式市場と比較してまだまだ参入者が少ないです。
そのため、大量保有者が一度にまとまった量を売買すると、どうしても価格に影響を与えてしまいます。
仮想通貨界奥では、専門用語で大量保有者のことを「クジラ」と呼び、主にビットコイン総量の40%を保有する人たちを指します。
一部では「クジラが仮想通貨の価格を操作している」とまでいわれており、決して軽視できるものではありません。
著名人の発言
2021年にアメリカを代表する企業であるテスラ社が、約1,600億円規模(会社資産の7%)のビットコインを購入したのは有名な話です。
テスラ社のCEOであるイーロン・マスク氏は、当時Twitter上でもかなりの注目を集め、彼の発言だけで市場価格が動く事態となってしまいました。
後日、テスラ社が保有しているビットコインを大量売却する噂も流れたため、保有していた投資家の間では暴落が心配されたほどです。
仮想通貨の価格を予測する2つの方法【上がるタイミング】
仮想通貨で短期投資を行う場合は、価格をある程度予測して投資を行う必要があります。
プロのトレーダーが行っている予測のやり方としては、大きく分けて2つです。
- テクニカル分析
- ファンダメンタルズ分析
双方異なる視点からその後の値動きを予測方法であり、投資を行う上では抑えておくべき知識の一つでもあります。
長期投資を行っている方は、わざわざ中・短期的な価格を予測する必要はないかも知れません。
しかし、どのような理由で価格が変動しているのかを知ることは、投資をする上では非常に重要な知識なので、覚えておいて損はないでしょう。
テクニカル分析|過去チャートをもとに予測する
\テクニカル分析のメリット・デメリット/
メリット | デメリット |
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・相場の動きを視覚的に把握できる ・経済関連に関する知識がなくてもOK ・分析力次第で結果が出せる | ・必ずしも過去チャートと一致する訳ではない ・突発的な出来事には対応できない ・売買シグナルにはダマシが存在する |
テクニカル分析とは、過去のチャートの動きを参考にして、将来的の値動きを分析する方法を指します。
株価や為替等に関しても過去と同じような値動きをする場合が多く、仮想通貨も例外ではありません。
チャートはあくまでも取引結果として表示されるものなので、過去の取引と同じような動きをする可能性は十分考えられるのです。
ファンダメンタルズ分析|景気動向などのトレンド情報をもとに予測する
\テクニカル分析のメリット・デメリット/
メリット | デメリット |
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・重要な発表の前に事前準備ができる ・中、長期的な展望が予測できる ・リスク回避ができる | ・情報を得るまでにタイムラグがある ・100%正確な情報とは限らない ・具体的な取引ポイントが判断しずらい |
ファンダメンタルズ分析とは、相場の方向性を金融政策や財政政策、景気動向等の情報をもとにして分析する方法を指します。
簡単にいったらさまざまな世界のニュースが、どのように相場に対して影響を与えるかを分析し、その後の予測を立てて取引を行うやり方です。
分析に時間を要するのがファンダメンタルズ分析のデメリットでしたが、今はインターネットを活用して効率的に情報収集が行えます。
ただし、専門的な知識が必要とされるため、投資経験が浅い初心者がいきなりファンダメンタルズ分析を行うのは難しいでしょう。
仮想通貨の価格をリアルタイムで予測する方法
仮想通貨に関する情報はとてもトレンドが早く、すぐに価格へ影響する場合も多いため、リアルタイムで鮮度の高い情報を得る必要があります。
リアルタイムで素早く情報を得る具体的な方法としては、Twitter等のSNSを活用するか、仮想通貨に詳しい専門家や投資家の意見を参考にするのがおすすめです。
実際に仮想通貨に投資を行っている専門家や、投資家の意見をリアルタイムで把握するには、Twitterなどの情報の流動性が高いSNSを活用するのがおすすめです。
Twitterを活用する
上記は、テスラ社のCEOであるイーロン・マスク氏の公式Twitterアカウントです。
仮想通貨を大量に保有している著名人たちの鮮度の高い情報は、最初にTwitterで発信されるケースが多いです。
またインフルエンサーと呼ばれる、多くのフォロワーを抱えているアカウントの発信は、時に仮想通貨の価格へも影響を与えます。
そのため、仮想通貨に関するリアルタイムの情報を得るためには、Twitterの利用は欠かせないといっても過言ではありません。
仮想通貨に詳しい専門家や投資家の意見を参考にする
インターネット上にはさまざまな仮想通貨に関する情報が存在しますが、実際に参考にする際には必ず誰が発信しているのかを確かめる必要があります。
Twitterに関しても素人が仮想通貨に関して発信しているのと、プロの専門家や投資家が発信しているのとでは全く信頼性が異なります。
そのため、全ての情報を鵜呑みにするのではなく、あくまでも仮想通貨に精通した信頼性の高い専門家や投資家の意見を、取り入れるようにしましょう。
特定の信頼できる専門家や投資家が見つかった場合は、その人のブログやTwitter等を定期的にチェックして、鮮度の高い情報を得るのが得策です。
仮想通貨を購入するタイミングはいつがいいのか
仮想通貨を購入するタイミングとしては、長期保有を前提として下落した後に購入するのがおすすめです。
一番底で購入するのはプロのトレーダーでも難しいため、初心者が下手に売買のタイミングを図ろうとすると、逆に損する確率の方が高くなってしまいます。
そのため、ある程度落ちるところまで落ち切った後に、購入するのが得策でしょう。
また、短期投資ではなくあくまでも長期投資を目的に継続して買い付けていく方が、過剰に相場を気にしなくて良くなります。
初心者の方は少額から投資を行う、積立投資がおすすめです。
積立投資であれば機械的に投資が行えるので、わざわざ相場を予測する必要もありません。
まとめ
仮想通貨の価格が上がる要因として、代表的な項目を5つご紹介しました。
- 知名度の向上
- 取引所への上場
- 通貨危機の影響
- アップデートによる影響
- バーン(burn)による供給量の減少
実際に投資を行う際には、どのような理由で価格が上がっているのか、または下がっているのかを考えることも大切です。
情報リテラシーが高くないと仮想通貨への投資は続かないため、既に投資を行っている人も、これからの人も継続的に学習を行うようにしましょう。
仮想通貨に関する情報はネット上に多く出回っており、前提条件として情報を見定める基礎知識が必要になります。
関連した詐欺や事件等も非常に多いので、まずは専門家の書籍等を活用して基礎知識を身につけるようにしましょう。
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