株と仮想通貨どっちが儲かる?違いと特徴をFPが解説【結論:断言できない】

金融資産運用
この記事は約10分で読めます。
記事内にプロモーションが含まれています。
相談者
相談者

株と仮想通貨は、どちらに投資した方が儲かるのだろうか?

投資経験が浅い初心者は、どちらから始めた方がいいの?

最近は仮想通貨ブームにより、多くの人がビットコインをはじめとした、仮想通貨へ投資するようになりました。

急激な価格変動で投資経験が浅い初心者でも、一攫千金を手にする可能性がある仮想通貨ですが、一歩間違えるとギャンブルになりやすいのも事実です。

対して株式投資に関しては、仮想通貨よりも歴史が長く市場として成熟しているため、長期投資を行いたい方にはおすすめです。

本記事では株式投資と仮想通貨投資の具体的な違いや、初心者が気をつけておくべき点等に関して、分かりやすく解説しています。

最後まで読んで頂くことで、どちらに投資した方が良いのか、ご自身で判断できるようになるでしょう。

担当FP
担当FP

株式と仮想通貨は、共通する部分もあれば全く異なる特徴もあります。

それぞれの違いに関して、十分に理解した上で投資を行うのが得策です。

スポンサーリンク

株と仮想通貨どっちが儲かるのか?双方の特徴を比較

結論からいうと、一概にどちらが儲かるかは断言できません

なぜなら、双方特徴が異なる上にどのような銘柄に投資するかや、投資のやり方、投資する金額などによって状況が変わってくるからです。

実際に投資を行うのであれば、株と仮想通貨の特徴をしっかりと把握した上で、ご自身に適したやり方で少額から行うのが無難だといえます。

一攫千金を狙ったような投資を行うのであれば、ボラティリティが高い仮想通貨の方が可能性があるでしょう。

担当FP
担当FP

ハイリスク・ハイリターンな投資はギャンブルになりやすいので、くれぐれも注意しましょう。

株式投資の特徴

株式とは、会社が資金を調達するために発行した有価証券を指します。

株式には多くの種類が存在しますが、どれも発行目的は基本同じです。

気になる会社の株を購入するということは、会社に対して出資している形になり、持株の数に対して特定の権利が付与されます。

また、株式は自由に売買できるようになっており、株価が上昇した時に売却して利益を上げるのが一般的です。

仮想通貨の特徴

仮想通貨(暗号資産)とは、デジタル通貨とも呼ばれており、法定通貨とは異なり中央集権がいない独立した通貨のことです。

本来、通貨は国が独自に発行し管理するものですが、仮想通貨に関してはブロックチェーンと呼ばれる技術が裏付けとなっており、基本的に管理者がいません。

また、仮想通貨は銘柄ごとに発行目的が異なるため、実際に投資する際にはしっかりとバックボーンを調べた上で行う必要があります。

株と仮想通貨の違いを8つの項目ごとに比較

株と仮想通貨の違いを8つの項目別に、分かりやすく比較してみました。

比較項目
  1. 取引可能時間
  2. ボラティリティ(値動き幅)
  3. 値幅制限(ストップ高・ストップ安)
  4. インカムゲインの有無
  5. 税金(税制上の扱い)
  6. 保管の仕方
  7. 各国政府による規制
  8. 将来性

同じような特徴もあれば全く異なる部分もあるため、実際に投資を行う際には十分理解した上で行うようにしてください。

「流行っているから」「友達に誘われたから」といった理由だけではじめてしまうと、大きな損失を被りかねませんので、くれぐれも注意しましょう。

担当FP
担当FP

ご紹介している比較内容は、株や仮想通貨へ投資を行う際に最低限知っておくべき知識、といっても過言ではありません。

取引可能時間

まず株の方ですが、取引時間に関しては証券取引所によって、取引可能時間が異なります。

東京証券取引所

  • 前場:0900〜1130
  • 後場:1230〜1500

ニューヨーク証券取引所、NASDAQ(ナスダック証券取引所)

日本時間:2330~翌0600
(夏時間:2230~翌0500)

指定された時間以外と休日は、基本的に取引は行えません。

対して仮想通貨は、24時間365日いつでも取引が可能です。

時間に縛られずに自由に取引を行いたい、という方は仮想通貨の方がおすすめでしょう。

ボラティリティ(値動き幅)

ボラティリティとは、価格変動の幅を意味します。

以下は米国株ETFの中でも有名な、S&P500指数に連動するVOOのチャート図です。

出典:楽天証券

1株あたり100ドル程度から始まり、今ではその4倍の約400ドルまで伸びているのが、お分かり頂けると思います。

日本でも米国株投資が非常に人気が高いですが、これだけ安定的に右肩上がりに伸びている金融商品は、日本ではあまり見かけません。

対して以下は仮想通貨の中でも基軸通貨として、有名なビットコイン(BTC)のチャート図です。

出典:Coin Market Cap

2016年の段階では1BTCあたり1万円にも満たない価格でしたが、その4年後には1BTCあたり777万円まで最高値を更新しています。

伸び率はなんと777倍と、目を疑うような高さです。

仮に2016年に1BTCを1万円で購入した場合、そのまま4年間保持していたとしたら、一気に777万円まで資産が増えたことでしょう。

しかしながら2022年2月現在では、1BTCあたりの価格も400万円台まで落ちており、ボラティリティの高さは株の比ではありません。

値幅制限(ストップ高・ストップ安)

値幅制限とは、株価の急な暴落時に投資家が過剰に損失を出すのを防ぐために、取引所が設けているセフティーラインを指します。

仮想通貨に関しては、取引所がストップ高・ストップ安を設けていないため、株式投資と比較してリスクは高いです。

販売所や取引所で仮想通貨の取引を行っている分には、マイナスになることはありません。

しかし、仮想通貨FXを行っている場合、証拠金を超えてマイナスが発生してしまう可能性があるため、くれぐれも注意しましょう。

インカムゲインの有無

インカムゲインとは、特定の株を持っているだけで利益が継続して得られることを指します。

類義語としてキャピタルゲインが挙げられますが、こちらは主に持株を売却することで得られる利益を指します。

株には、インカムゲインとキャピタルゲインの双方のメリットが存在しますが、基本的に仮想通貨に関してはインカムゲインがありません。(※)

※ここではレンディングやステーキングは除く

税金(税制上の扱い)

株と仮想通貨の税制上の扱いに関しては全く異なるため、実際に投資を行う際には必ず正しく理解しておきましょう。

まず株に関してですが、株式投資で発生した利益(譲渡益・配当金)に関しては、利益の種類により税金のかかり方が異なります。

売却した際に得られる譲渡益には、税率20.315%の申告分離課税がかかるようになっており、原則として確定申告が必要です。

また株で得られる配当金は、配当所得として同じく税率20.315%が課せられますが、源泉徴収のみなので確定申告の必要はありません。

次に仮想通貨ですが、仮想通貨で得られる売却益に関しては原則、雑所得に分類されます。

仮想通貨で発生した損益は、損益通算や繰越控除ができないため、税制上は非常に不利です。

加えて所得税の最大課税率は45%となっており、住民税と合わせると最大で55%もの税率が、課せられます。

保管の仕方

購入した株は、全て証券保管振替機構(ほふり)で管理されます。

証券保管振替機構とは、有価証券の保管や受け渡し等を簡素化するために作られた機関であり、日本で唯一の保管機関です。

対して仮想通貨の場合は、各取引所で保管するのが一般的ですが、取引所のセキュリティ対策も100%安全ではありません。

そのため、仮想通貨へ投資している人の中には、専用のウォレットを用意して自身で管理する方も多いです。

各国政府による規制

株式投資に関する法的規制は、日本ではそこまで厳しくありません。

なぜなら、企業の成長は日本の経済的な成長に直接繋がっているため、下手に規制をかけてしまうと日本経済に悪影響を与えかねません。

対して、仮想通貨は全面的に禁止している国もあれば、日本のように寛容に受け入れている国もあります。

仮想通貨はそもそも法定通貨とは異なり、後ろ盾が何もない状態の通貨な上に、世界中で詐欺や事件等が多発しています。

そのような現状を見て国によっては、厳しい規制をかけているわけです。

また、規制がかかると価格にも大きく影響が及びますので、実際に仮想通貨投資を行う際には、法律関連にも注意する必要があります。

将来性

株に関しては、その歴史は400年以上と非常に長く、株式市場の総額は約9,400兆円ととても大きいです。

対して仮想通貨は市場が誕生してから、まだ10年ほどしか経っていないにも関わらず、仮想通貨市場の総額は約330兆円まで拡大しています。

株やFX等と比べると、仮想通貨の取引量はまだまだ圧倒的に少ないですが、今後更に拡大していく可能性は高いでしょう。

長期投資には株式投資ではなく、仮想通貨がおすすめ

短期投資を行いたい場合は、仮想通貨の方が株と比較してボラティリティが高いため、トレンドやパターン等を意識してトレードする人にはおすすめです。

株式投資の場合は、平均リターンが年率10%前後なのに対して、仮想通貨(ビットコイン)に関しては年率230%と株式投資の比ではありません。

短期投資を行う際には、投資対象のボラティリティの高さが重要になってくるため、仮想通貨は非常に適しているといえます。

担当FP
担当FP

短期投資はハイリスク・ハイリターンな投資手法なので、リスクヘッジを正しく行った上で取り組むようにしましょう。

長期投資には仮想通貨ではなく、株式投資がおすすめ

長期投資を行いたい場合は、市場の安定性・安全性が高い株式投資がおすすめです。

米国株等を見ても長期的にここ数十年右肩上がりに成長しており、つみたてNISAやiDeCo等でも安定した資産運用先として米国株がよく選ばれます。

対して仮想通貨は、ボラティリティの高さといった本来の特徴に加え、今後規制の対象になる可能性やセキュリティ面の問題などのリスクがあります。

仮に仮想通貨へ長期投資を行う場合は、継続して市場を理解する努力を怠らず、慎重に行動することを心がけましょう。

どちらの市場であっても短期的なトレードを初心者が行ってしまうと、大きな損失に繋がりかねません。

担当FP
担当FP

プロのデイトレーダーでもない限り、基本的には短期的な取引は避けるのが無難です。

初心者は仮想通貨投資ではなく、株式投資から始めるのがおすすめ

投資経験が浅い初心者の方は、つみたてNISAやiDeCo等の税制優遇制度を活用した、株式投資がおすすめです。

つみたてNISA等の税制優遇制度では、国が厳選した安全性の高い金融商品しか選べないようになっており、初心者でも安心して投資が行えます。

対して仮想通貨の場合、100%自己判断で投資を行わないといけません。

その上、ボラティリティが異常に高いので投資経験が浅い初心者だと、投資自体を継続して行うのが難しくなりやすいです。

株や仮想通貨に関わらず、投資はあくまでも自己責任のもと行うものですので、ご自身でもしっかりと調べた上で取り組みましょう。

担当FP
担当FP

まずはつみたてNISAやiDeCo等で株式投資してみて、慣れてきたら仮想通貨への投資も検討してみると良いでしょう。

まとめ

株と仮想通貨どちらが儲かるかに対する回答としては、投資のやり方や投資資金によっても異なるため、結論を出すのは難しいと解説しました。

特に仮想通貨に関しては、株よりもボラティリティが高く短期投資だと投機になりやすいため、取引を行う際には十分に注意しましょう。

初心者の方で投資に迷っている場合は、まずはつみたてNISAやiDeCo等から始めてみてください。

日本経済の今後を考えると、株式を活用した資産運用は必要不可欠です。

担当FP
担当FP

仮想通貨に関する投資よりもまずは、株式投資を優先して勉強し、つみたてNISAやiDeCoを活用して段階的に取り組んでいきましょう。

この記事を書いた人

セブ島在住のキャリアアドバイザー|フリーランス・Webライター歴7年|保有資格:FP2級・簿記3級 など|得意分野:資産運用,税金,副業 など|個人でも積み立てNISAや米国ETF、仮想通貨などで資産運用中|暮らしに役立つ情報を、分かりやすくお伝えします。

Oka Takumaをフォローする
スポンサーリンク
金融資産運用
スポンサーリンク
Seeplink-お金とキャリアマガジン-

コメント

タイトルとURLをコピーしました