早期リタイアに失敗したらもう元には戻れない?
早期リタイアで失敗する理由は?
勤めている会社を早期退職し、経済的自立を果たしたライフスタイルに憧れる人が、最近は多くなってきました。
実際に早期リタイアした人の中には、自分が本当にやりたいことに没頭して、充実した人生を歩んでいる人もいます。
しかし、中には早期リタイヤ後に(失敗した…)と後悔する人も存在します。
この記事では、早期リタイアで失敗した事例とその原因や対策に関して、誰よりも分かりやすく解説しています。
早期リタイア後に失敗したくない方は、ぜひとも最後まで読んでみてください。
早期リタイア後に失敗する共通の原因を把握して、事前に対策を練りましょう。
早期リタイアに失敗した事例6選【ブログ・YouTubeから厳選】
早期リタイアで失敗した事例をブログとYouTube動画の中から、6つに厳選してそれぞれ要点をまとめて、分かりやすく解説しています。
前提知識としてセミリタイアとは、早期退職し経済的な自立は果たしている人が、少額の収入を得ながら生活している状態を指します。
アーリーリタイアやFIRE、早期リタイア等は、意味がどれも同じであり、経済的な自立を果たし働いていない状態です。
同じような過ちを犯さないように、くれぐれも注意しましょう。
セミリタイア生活失敗…だがもう元には戻れない
早期退職した後に経済的な自立を果たし、週末はアルバイトで少額の収入を得ているSさん。
Sさんのブログでは、セミリタイア生活の詳しい様子が綴られており、共感を持つ読者も非常に多いようです。
Sさんの場合、金銭的には問題はないものの孤独感に耐えきれずアルバイトを通して、人との繋がりを維持しているようです。
孤独は時に喫煙よりも身体に悪い影響を与えるという話もありますので、早期リタイア後の社会との繋がりは考慮しておくべきでしょう。
セミリタイア失敗 40代独身無職の末路
セミリタイア後は、実家でできるだけ生活費をかけない暮らしをされているTさん。
Tさんは、年間100万円前後で生活されているようで、ブログでは毎月の詳しい収支を公開されています。
セミリタイアした人の中には、充実した毎日を送られている人もいますが、ギリギリの生活をしている方も珍しくはありません。
セミリタイア後の生活をより充実したものにするためにも、事前にライフプランを設計しておきましょう。
少ない貯蓄でセミリタイア、会社を退職してしまった…
元プログラマーである50代Hさんのブログでは、セミリタイア後の悩みに関して発信されています。
単にセミリタイアといっても個々に状況が全く異なるため、できるだけ境遇が近い方を参考にした方が良いでしょう。
Hさんのケースだと、17年間勤めた会社を退職した後にセミリタイア生活をされていますので、ほとんどの会社員の方が参考になるはずです。
またセミリタイアするにしても、十分な必要資金を確保した後に行動すべきでしょう。
セミリタイア失敗。〇〇がないと鬱になります
30代既婚者のTさんは、セミリタイア後に新しい目標がなかなか持てず、ルーティン化してしまった毎日に嫌気が差しているようです。
目標もなくただ毎日ダラダラと過ごすのは、セミリタイアした人からするとかなり苦痛に感じやすいでしょう。
具体的な目的や目標があるのとないのでは、人生の充実度も変わってきます。
早期リタイアやセミリタイアを目指されている方は、事前にその後のライフプランも考えておくべきです。
FIRE失敗!失業保険終わったら仕事します!
資産1,000万円ほどでFIREしたKさんは、資産を切り崩しながら生活する状態に不安を感じ、今後働こうか迷われているようです。
早期リタイアやセミリタイアに必要な資金額は、人によってそれぞれ違いがあります。
家族構成やライフスタイルによって大きく影響されますが、実家暮らしで独身の方だと比較的に少ない資金で実現できるでしょう。
仕事をせずに楽に暮らせている状態に満足しているうちは良いですが、日に日に目減りする資産額を見て不安を感じる人は多いです。
早期リタイアを検討されている方は、最低でも生活費が賄えるような収入源があると、安心材料になるでしょう。
FIRE失敗投資家の資産公開
30代独身のMさん、資産が7,000万円を超えた時点でFIREを決意したそうです。
基本的に資産の4%以下で、生活されています。
しかし、最近はインフレや円安の影響により株価が下落し、資産が1,000万円ほど目減りしたことを理由に、再就職を検討されています。
早期リタイアした期間の職歴が何もないことや、有効な資格もないことから、再就職はかなり難しい状況みたいです。
実際に早期リタイア後に同じ境遇に置かれている人は、意外に多いです。
対策としては早期リタイア後も資格取得を目指したり、新しいビジネスを始めて収入源を確保する、などの対策が必要不可欠だといえます。
早期リタイアに失敗する主な3つの理由
早期リタイアに失敗する主な理由としては、次の3項目が挙げられます。
- 資金不足に陥る
- 人生の目標を見失ってしまう
- 人間関係トラブルに巻き込まれる
失敗する理由を正しく理解して、正しい対策を練りましょう。
資金不足に陥る
早期リタイアできる十分な資金を確保した人であっても、急激なインフレや為替の影響により、途中で資金不足に陥る場合があります。
予期せぬ株価の下落により資産が一気に目減りしてしまい、耐えられずに再就職する人は意外に多いです。
その点、セミリタイアしている人で空き時間にアルバイトやパート、フリーランスといった収入源がある方は、精神的にも安定しています。
いくら生活できるだけの資産があったとしても、収入が何もない状態は不安になりやすいです。
早期リタイア後であっても、最低でも生活費が賄える程度の収入源は確保すべきでしょう。
人生の目標を見失ってしまう
早期リタイアで失敗してしまう人の中には、その後の目標が定まらずにダラダラとした生活を送っている少なくありません。
経済的な自立を果たしている状態ではあるものの、やはり人間何かしら目標がないと、日々の生活に活力がなくなります。
逆に早期リタイア後の目標が明確な人は、事前に具体的なライフプランを設計している人が多く、目的を持って毎日を過ごしている人が大半です。
人間関係トラブルに巻き込まれる
早期リタイア後に地方や海外への移住を検討している方は、現地で人間関係を構築する際には注意が必要です。
せっかくお金と時間をかけて地方移住したは良かったものの、現地のコミュニティに馴染めずに都市部へUターンする人も少なくありません。
ましてや海外移住で失敗してしまうと、取り返しがつかない事態にもなりかねません。
地方移住や海外移住を検討されている方は、事前にある程度知り合いや友人を作った上で、実行に移すようにしましょう。
早期リタイアの失敗事例から学ぶ成功ための秘訣4つ
早期リタイア後に成功するために必要な準備は、次の通りです。
- 資産運用に関する知識を身に付ける
- 早期リタイア後も無理のない範囲内で仕事する
- 早期リタイア後のライフプランを設計する
- 同じ境遇の人との繋がりを作っておく
早期リタイアを検討されている方は、事前に全ての項目をクリアしておきましょう。
資産運用に関する知識を身に付ける
早期リタイアするためには、必ず投資でお金を増やす必要があるでしょう。
株式や債権、為替、不動産、仮想通貨などさまざまな投資対象がありますが、投資は正しい知識がないと思わぬ損失を招きます。
中には投資しているつもりで実は、投機(ギャンブル)を行なっている人も珍しくありません。
早期リタイア後に資金不足に陥らなくて良いように、投資に対する知識を事前に身に付けておきましょう。
早期リタイア後も無理のない範囲内で仕事する
早期リタイア後もアルバイトやパート、フリーランスとして収入源を確保している人は、資産が目減りする心配がありません。
現在はクラウドソーシングサイトを活用すれば、誰でも気軽にリモートワークできる環境が整っています。
早期リタイアされている方の中には、ブログやYouTube等で自身の生活を発信して、広告収入を得ている人も珍しくありません。
また早期リタイア後の仕事は、社会との繋がりを維持する役割もありますので、まずは無理のない範囲内で取り組みましょう。
早期リタイア後のライフプランを設計する
早期リタイア後に人生の目標を見失わないためにも、事前にライフプランを立てておきましょう。
ライフプランとは人生設計図のことであり、人生における向かうべき方向性を示す地図、といっても過言ではありません。
早期リタイア後に目標を見失い悩んでいる人は意外に多いため、同じような悩みを抱えないためにも、事前にライフプランを作成しましょう。
個人で作成するのが難しい場合は、ライフプランニングの専門家でもあるFPへ、お気軽にご相談ください。
同じ境遇の人との繋がりを作っておく
早期リタイアに関する悩みを持っているのは、何もあなただけではありません。
他にも同じような悩みを抱えている仲間は、たくさんいます。
最近は、FIREを達成した人たちのコミュニティもできており、コミュニティ内で情報交換が行えます。
いざ早期リタイアした後に気軽に相談できる仲間がいるのは、かなり心強く感じられるはずです。
早期リタイアで失敗しないための対策とリスク5つ
早期リタイアを目指されている方が、覚えておきたい5つのリスクは次の通りです。
- インフレリスク
- 為替リスク
- 長生きリスク
- 再就職リスク
- 社会的信用リスク
それぞれのリスクに対しての対策方法を、十分把握しておきましょう。
インフレリスク
インフレリスクとは、インフレーションにより物価が上昇するリスクを指します。
例えば以前は100円で購入できていた食品が、5年後に120円に物価上昇した場合、単純に生活費が上がってしまう訳です。
生活費が上がると、毎月取り崩す資産の金額も大きくなるため、最初に用意した資金が途中で足りなくなる可能性が出てきます。
具体的な対策としては、早期リタイアに必要な資金を用意する段階で、インフレリスクも考慮しておくことです。
法定通貨である円だけで資産を保有せずに、株式や外貨などで資産形成しておくようにしましょう。
為替リスク
為替リスクとは、為替変動により持っている資産の評価額が目減りすることを指します。
日本株を中心に資産運用を行なわれている方は、米国ドルと比較して相対的に保有資産の価値が目減りしてしまいます。
また円安になると輸入品の価格は上昇しますので、ガソリンや食料品等の生活に欠かせないモノの値段も当然上がるでしょう。
その結果、毎月必要になる生活費も多くかかる訳です。
具体的な対策としては、日本円だけで資産を保有するのではなく、米国株やドルといった海外資産を保有することが挙げられます。
長生きリスク
長生きリスクとは、その名の通り想定よりも長生きしてしまうリスクを指します。
厚生労働省の調べによると、男性の平均寿命は79.64年、女性の平均寿命は86.39年という調査結果が出ています。
大体の人が早期リタイアに必要な資金を、平均寿命から逆算して準備しているはずです。
仮に男性が90歳まで生きた場合、約10年間分の生活費が足りなくなってしまいます。
早期リタイアを検討されている方は、なるべく長生きリスクも考慮した上で、必要な資金額を準備するようにしましょう。
再就職リスク
再就職リスクとは、早期リタイアした人がその後再就職するのが難しいことを指します。
一度、早期リタイア生活を送ってしまうと、その期間は何も職歴がない状態になるため、再就職では不利になりやすいです。
何かしら仕事を行なっていれば再就職できる可能性もありますが、他の方と比較すると就職活動の難易度は高くなります。
対策としては、再就職しないで良いようにフリーランスとして、収入を確保することです。
その他、新しい資格取得を目指したり、スキルアップしたりなどが挙げられます。
社会的信用リスク
社会的信用リスクとは、会社員という身分がなくなることで、社会的な信用度が下がってしまうリスクを指します。
社会的な信用度の低下は、新規でクレジットカードを作成する際や、不動産を賃貸契約する時などに不都合が生じる可能性があります。
対策としては、会社員のうちに必要な手続きを済ませておく、マイクロ法人化して社会的な信用度を上げる、などが挙げられるでしょう。
早期リタイアの失敗に関するよくあるQ&A
早期リタイアの失敗に関する多くの質問の中から、特に多かった内容だけに絞って、それぞれ分かりやすくまとめてみました。
既に抱えている悩みや疑問などは、大きな問題に発展する前に解決しておきましょう。
Q.夫が50代で脱サラし早期リタイアしようとしています…
年金受給ができる年齢が65歳からなので50歳で早期退職した場合、15年間の空き期間が生まれることになります。
加えて、一時期「老後2,000万円問題」が話題になったように、現在は年金だけで生活できるほど甘くはありません。
株や不動産への投資で定期的な収入がある人は別ですが、収入が何もないのは不安材料になりやすいです。
早期リタイアした後も、無理のない範囲内でアルバイトやパート、フリーランスとして働くのも一つの手段です。
Q.50代での早期リタイアは現実的に可能でしょうか?
実際に50代で早期リタイアした人は意外に多く、その後は好きな仕事を続けながら、定期的な収入を得ている人もいます。
50代というとこれまで積み上げてきたキャリアや、スキルが備わっている人が大半なので、専門性やスキルを活かして起業する方もいます。
保有資産を切り崩しながら生活するのは、精神的にもキツイ面があります。
そのため適度に好きな仕事をしながら、セミリタイアを目指すのが現実的でしょう。
Q.早期リタイア後に後悔してしまう人はいますか?
早期リタイア後に後悔してしまう人も、中にはいらっしゃいます。
後悔しないためには早期リタイアする前に、しっかりした準備を行うことが大切です。
資金面だけではなく、具体的なライフプランを立てた上で実行に移しましょう。
Q.早期リタイア生活で失敗すると、もう元には戻れませんか?
早期リタイア後の再就職は、難易度が高くなってしまいます。
資金面で失敗しないためには、早期リタイア後も無理のない範囲内で働くことです。
アルバイトやパート、フリーランス等の働き方であれば、早期リタイア後も気軽に取り組めます。
まとめ
早期リタイア後に失敗してしまう事例を、6つに絞って分かりやすく解説しました。
失敗する主な理由としては、次の3項目に分けられました。
- 資金不足に陥る
- 人生の目標を見失ってしまう
- 人間関係トラブルに巻き込まれる
特に早期リタイア後は、資金不足に陥り再就職される方や、その後の目標を見失ってしまっている方が多いです。
これから早期リタイアしようかと検討されている人は、事前に具体的なライフプランを設計するように心がけましょう。
ライフプランニングに関するご相談は、お気軽にFPへご連絡ください。
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