公務員が早期退職するメリットとデメリット!後悔しないための5つの対策

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相談者
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公務員が早期退職する具体的なメリットとデメリットは?

早期退職後に後悔しないためにやっておくべきことは?

終身雇用制度の崩壊により、民間企業では早期退職者を募り人員整理や、企業内の活性化等を図る動きが活発になってきました。

公務員に関しても例外ではなく、政府は国家公務員向けに2013年に早期退職募集制度を創設し、45歳以上の職員を対象に希望者を募集しはじめました。

本制度の目的は「組織活力の維持」とされており、民間企業同様の狙いがあると考えられます。

また早期退職する公務員は、制度開始以前からも意外に多く、実際に過半数以上が定年前に退職しているのが現状です。

ただ早期退職したからといって、必ずしも全ての人が後悔しない訳ではありません。

この記事では公務員が早期退職する具体的なメリットと、デメリット等を分かりやすく解説しています。

最後まで読んでいただくことで、実際にどのような恩恵を受けられるのか、またどのような点で後悔しやすいのかを把握できるでしょう。

担当FP
担当FP

早期退職募集制度は、目的をもって上手く活用すれば大きなリターンを得ることができます。

ただし、退職後の具体的なプランもなく、ただ単に周りに合わせて早期退職してしまうと、後に後悔しかねませんので注意が必要です。

制度を利用する際には、計画的に活用しましょう。

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公務員の約半数は定年前に早期退職している

グラフは、令和元年における地方公務員の離職状況を表しています。

総務省が調査した結果によると、定年退職した人が全体の約5割であり、その他は普通退職や推奨退職が過半数を占めている状況です。

推奨退職とは、民間企業では「肩たたき」と呼ばれるもので、上司が職員に対して退職を促すことを指します。

グラフでも分かるように、定年まで勤め上げる人は全体の半数程度であり、その他の人は定年前に早期退職していることが分かります。

一般的には「公務員=一生安泰」というイメージを持たれることが多かったですが、現状を見ると定年まで勤め上げる人は2人に1人と限られています。

約半数が早期退職している状況を考えると、公務員だからといって必ずしも将来が安泰であるとは限らないといえるでしょう。

担当FP
担当FP

公務員として勤めている人は、自身も早期退職する可能性があることを念頭に置いた上で、情報収集程度は行っておくべきだといえます。

「備えあれば憂いなし」というように、準備が出来ていればいざ早期退職に迫られた際に適切な行動が取れるはずです。

公務員が早期退職するメリット・デメリット

公務員が早期退職する大まかなメリット・デメリットは、以下の通りです。

メリットデメリット
・仕事のストレスから解放される
・他人よりも早期に自由な時間を取得できる
・退職金が増額される
・新しくやりたいことに挑戦できる
・安定した収入を失う
・将来の年金受給額が減る
・民間企業への転職は難易度が高い
・クレジットカード等の審査が通りづらくなる

早期退職するかどうかは、今後の人生にも大きく影響を与える決断となりますので、メリット・デメリットをしっかりと把握した上で判断する必要があります。

担当FP
担当FP

特に既婚者の方は、ご自身の判断だけでは退職することはできないと思いますので、必ずご家族と相談した上で判断するようにしましょう。

早期退職するということは、一時的に職を失うことなのでリスクに備えるためにも、しっかりとした準備が必要になります。

公務員が早期退職するメリット

  • 仕事のストレスから解放される
  • 他人よりも早期に自由な時間を取得できる
  • 退職金が増額される(※)
  • 新しくやりたいことに挑戦できる

公務員が早期退職する最大のメリットは、今の仕事から解放されることではないでしょうか。

公務員という職業柄、職場の人間関係を理由に退職する人が非常に多く、人によっては過度にストレスを抱えながら仕事を行っている方もいます。

しかし、早期退職することにより仕事のストレスから解放され、早期に自由な時間を確保できる上に、新しくやりたいことにも挑戦できます。

また、「早期退職募集制度(※)」等を活用することで、退職金が増額されるという点も大きな特徴です。

公務員が早期退職するデメリット

  • 安定した収入を失う
  • 将来の年金受給額が減る
  • 民間企業への転職は難易度が高い
  • クレジットカード等の審査が通りづらくなる

実際に早期退職を考えている方が一番気になるのは、その後、新しい職に就けるかどうかではないでしょうか。

公務員から民間企業への転職は非常に厳しいといわれており、企業によっては「公務員=潰しが利かない」と捉えているところも少なくありません。

特にニューノーマルな時代になってからは、転職の難易度も上がっており、安定した公務員という職を今失うのはリスクが高いかも知れません。

また、早期退職することで将来受け取れる年金受給額も減少するため、その点も十分理解した上で早期退職するべきか判断しましょう。

国家公務員の早期退職募集制度に関する手続きの流れ

“早期退職募集制度”とは、45歳以上(定年が60歳の場合)の国家公務員を対象に創設された制度です。

具体的な制度手続きの流れは、以下の通りとなります。

早期退職募集制度を活用して退職した場合、自己都合退職よりも割増された退職手当が支給されます。

また、国家公務員かつ45歳以上という条件があるため、地方公務員または44歳以下の方は本制度は利用できません。

退職手当の計算式

退職手当額=退職時の俸給月額×支給率[勤続年数・退職理由別]×調整率+調整額(職責に応じた加算額)

担当FP
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早期退職募集制度は、国家公務員の一部の人を対象とした制度なので、20代・30代等の若い年齢で早期退職を選択される方は対象外となります。

例外として自治体によっては、早期退職に関する優遇制度を採用しているところもあるため、一度ご自身が在籍されている自治体の公式HPで確認してみてください。

公務員が早期退職する際の注意点

最近は早期退職を選択する人が意外に多いですが、早期退職はあくまでもその後のライフプランありきで考えなければいけません。

その後のライフプランを全く考えていない状態で早期退職してしまうと、職を失ったことに対する不安で、転職活動にも焦りが出てきます。

また、生活資金等の確保が出来ていない人は、時間と共に生活自体が成り立たなくなるでしょう。

その他、公務員は会社員とは異なり雇用保険に加入していないため、失業手当が支給されません。

会社員であれば早期退職後に、失業届を最寄りのハローワークに提出することで、一定期間は失業手当が支給されます。

公務員は失業手当がない代わりに、退職手当が支給される仕組みです。

担当FP
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公務員で失業手当を当てにしている人は、会社員とは異なり支給されませんので注意が必要です。

また、公務員に限らず早期退職を行う際には、その後のライフプランをしっかりと考えた上で行う必要があります。

公務員が早期退職で後悔しないための5つの対策

もし早期退職を検討されているのであれば、以下の5つの項目には配慮が必要です。

  • 退職後の生活費を把握しておく
  • ある程度の貯蓄(生活費)を蓄えておく
  • 退職日までに転職先を決めておく
  • 家族にも納得してもらう
  • 老後資金に関して算段をつけておく

単に早期退職といっても人によって状況が異なるため、ご自身の状況に応じた準備が必要になります。

例えば公務員40代(既婚者)が早期退職する場合は、最初に家族に相談した上で、退職前に次の転職先を決めておくべきでしょう。

逆に公務員20代(独身者)であれば、最低1年間の生活費が確保できていれば、その後は時間をかけて転職活動や、ご自身がやりたいことに挑戦できます。

このように個人の状況によって早期退職前にやるべき優先順位が異なりますので、立場を理解した上で準備を行い最終的な判断を下しましょう。

担当FP
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早期退職する人の多くは、その後の生活に対する期待よりも不安の方が大きいのが本音です。

早期退職後に後悔しないためにも、事前にしっかりと準備を行い、万全の状態で早期退職手続きを行うようにしましょう。

退職後の生活費を把握しておく

公務員を退職するということは、それまであった収入が一時的にも0になる訳です。

それでも生活費は毎月かかりますので、退職前と同じような生活を続けていたら、当然貯めていた貯金もなくなってきます。

そのため、退職する前からどの程度の生活費がかかるのかを、把握しておく必要があります。

特に年金や社会保険等の切り替えや、独立される方は翌年の住民税の納付額等も考慮しておくべきでしょう。

(知らなかった…)では後で問題になりかねませんので、早期退職する前に生活する上でどのような費用が掛かるのか十分に調べる必要があります。

ある程度の貯蓄(生活費)を蓄えておく

公務員が早期退職する場合は、最低でも1年間は収入がなくても生活できる程度の貯蓄額を、蓄えておきましょう。

お金の余裕は心の余裕に繋がりますので、早期退職を検討されている方は、まずは1年分の生活費は確保した上で検討すべきです。

逆に、全く貯金がない状態で早期退職してしまうと、その後の生活に焦りが生まれてしまい、間違った判断をしかねません。

退職日までに転職先を決めておく

転職活動は退職後ではなく、公務員として働いているうちから行うようにしましょう

もちろん規律違反に当たるような行為はできませんが、情報収集等は公務員のうちにでも十分行えます。

いざ早期退職後に新しい職を探そうとしても、上手くいくかは誰にも分かりません。

退職後の不安を少しでもなくすためにも、公務員として働いている間に次の転職先を、ある程度決めておく方が無難です。

家族にも納得してもらう

既婚者であれば、家族の了承も必要になります。

万が一、早期退職後に転職に失敗してしまうと、ご自身だけではなく家族も路頭に迷うことになります。

独身者と比較して既婚者は背負っている責任とリスクが大きいため、早期退職に関してはより慎重に行動すべきでしょう。

場合によっては早期退職しない方が良いケースもありますので、ご自身だけで判断するのではなく、家族や信頼できる上司、友人等に相談した上で判断すべきです。

老後資金に関して算段をつけておく

40代50代で早期退職をされる方は、老後資金に関して配慮しておくべきでしょう。

定年まで働く場合は、iDeCoやつみたてNISA等を活用して老後資金対策が行えますが、早期退職してしまうと毎月の積立自体も危うくなりかねません。

加えて、早期退職すれば将来受け取れる年金の受給額も少なくなります。

人生の3大資金には「教育資金」「住宅資金」「老後資金」が挙げられますが、それぞれ必要な時期は決まっていますので、早めの準備が肝心です。

大きな資金が必要ということは、それだけ準備にも時間がかかりますので、早期退職される方は早めに老後資金に対する準備を行いましょう。

公務員の早期退職に関するよくあるQ&A

公務員の早期退職に関する多くの質問や悩み等の中から、特に多かった内容だけに絞って、それぞれ分かりやすく回答をまとめてみました。

該当する内容で困っている方は、回答を参考にしてみてください。

また、取り上げていない内容で悩まれている人は、ライフプランニングの専門家でもあるFPに一度、相談してみるのも一つの手段です。

担当FP
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退職や転職は、その人の人生における大きな決断といっても過言ではありません。

後悔しないためにも、十分に情報収集を行った上で具体的な準備を行い、実行する必要があるでしょう。

Q.公務員の早期退職割増金はいくらですか?

国家公務員が早期退職募集制度を利用した場合は、以下の計算式で退職手当を算出します。

退職手当額=退職時の俸給月額×支給率[勤続年数・退職理由別]×調整率+調整額(職責に応じた加算額)

調整額が早期退職の増額割合にあたり、最大で45%の割増が行われます。

詳しくは、内閣官房公式サイト「早期退職募集制度について」をご参考ください。

Q.公務員の早期退職の目安はいくつくらいがベストですか?

早期退職のタイミングに関しては、人それぞれなので一概に何歳がベストであると、断定することはできません。

将来的に何かやりたいことがあって辞める場合は、20代30代と若いうちに早期退職を検討した方が良いでしょう。

また、早期退職募集制度等を活用する場合は、年齢制限等の適応条件がありますので、ご自身の状況に合わせて判断すべきです。

現時点で早期退職を検討されている方は、退職後のライフプランをしっかりと考えましょう。

Q.公務員が早期退職した場合、退職金はいくらくらいもらえますか?

退職手当がどの程度受け取れるか知りたい方は、以下のシミュレーターを活用してみてください。

必要事項を入力するだけで、簡単に退職金を算出することができます。

また、入力項目で分からない点がある場合は、勤め先の経理部等に直接問い合わせてみると良いでしょう。

Q.地方公務員が早期退職する場合、何日前に届出を提出すればいいですか?

一般的には1ヶ月前に提出すれば法的にも問題ありませんが、人によっては1週間前に提出して早期退職されたケースもあります。

とはいえ、職場側にも都合がありますので、最低でも2ヶ月前に提出するのが理想だといえるでしょう。

業務の引き継ぎ等もありますので、計画的に退職手続きを進めていく必要があります。

まとめ

公務員が早期退職する際のメリットとデメリットに関して、それぞれ分かりやすく解説しました。

メリットデメリット
・仕事のストレスから解放される
・他人よりも早期に自由な時間を取得できる
・退職金が増額される
・新しくやりたいことに挑戦できる
・安定した収入を失う
・将来の年金受給額が減る
・民間企業への転職は難易度が高い
・クレジットカード等の審査が通りづらくなる

筆者自身も元国家公務員で早期退職した経験がありますが、早期退職するのには大変勇気がいるものです。

早期退職を検討されている方は、将来に対する不安や葛藤などがあると思いますが、その後のライフプランさえしっかり考えていれば問題ありません。

また、ご自身のライフプランニング等でお悩み方は、是非とも一度FPに相談してみてください。

担当FP
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FPでは、ライフプラン等に関する無料相談を行なっております。

一人で考えることも大事ですが、より適切な判断をするためにも、一度第三者に相談してみるのが得策だといえるでしょう。

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