育休手当(育児休業給付金)とは?支給要件や期間、申請方法を解説

2023-5-3ライフプランニング
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育休手当とは、雇用保険に加入している方が育休を取得したときに受け取れる給付金です。

育休手当には受給要件があり、受給できる金額も人によって異なります。

育休中の不安を軽減させるためにも、育休手当の支給要件や支給額などのポイントを押さえておくことが大切です。

そこで今回は育休手当の支給要件や支給期間、支給額を解説します。

申請から支給開始前までの流れもまとめているので、育休中の家計に不安を抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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育休手当(育児休業給付金)とは

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育休手当(育児休業給付金)は雇用保険の制度の一つで、育休(育児休業)中に支給される手当のことです。

まずは、育休手当の支給要件と支給期間、支給額を見ていきましょう。

支給要件

育休手当は以下の条件をすべて満たした場合に受け取れます。

  • 雇用保険の被保険者である
  • 1歳未満の子どもがいる
  • 育休前の2年間で1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上ある
  • 育休前の賃金の80%以上が支払われていない
  • 育休中の就業日数が10日以下または80時間以下である

一方で以下のようなケースでは、育休手当が受け取れないので注意しましょう。

  • 個人事業主や専業主婦(主夫)などの雇用保険未加入者
  • 育児休業が始まる時点で退職予定がある
  • 育休中でも会社から8割以上の給与が支給される など

支給期間

育休手当は、原則として子どもが1歳になる日の前日まで支給されます。

子どもが1歳になる前に職場復帰をした場合は、復帰日の前日までが支給期間となります。

なお、以下のような状況に当てはまると、支給期間を1歳6ヶ月または2歳になった日の前日まで延長することが可能です。

  • 保育所に利用申請しているが預けられない
  • 負傷や病気により子どもを育てるのが難しい
  • 新たな妊娠により6週間以内に出産予定、または産後8週間を過ぎていない

また、延長の要件に該当しない場合でも「パパ・ママ育休プラス」の制度を活用することで、給付金を受け取れる期間を延長できます。

パパ・ママ育休プラスとは、夫婦ともに育児休業を取得することで、子どもが1歳2ヶ月になるまで育休期間を延長できる制度です。

支給額

育休手当の支給額は以下の計算式で求められます。

支給額=休業前に支払われていた賃金の日額×支給日数×67%(※)
※育児休業の開始から181日目以降は50%

正確な金額は、ハローワークに提出する「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」をもとに算出されます。

なお、支給額には上限があり、令和5年5月現在の上限額は305,319円です(育児休業の開始から181日目以降は227,850円)。

支給上限額は毎年8月1日に見直されるため、支給額が変わる場合があります。

育休手当の申請方法

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育休手当の申請は、会社を通して行われるのが一般的です。

申請から支給開始前の流れは以下の通りです。

  1. 育児休業の取得を会社へ申し出る
  2. 必要書類を準備する
  3. 会社が管轄のハローワークに必要書類を提出する
  4. 支給決定通知書が届く
  5. 支給決定通知書の交付から約1週間後に入金
  6. 2ヶ月ごとに支給申請書を提出する

育児休業の取得は休業開始予定日の1ヶ月前までに会社へ申請しておくのが一般的です。

ただし、仕事の引継ぎなどに時間がかかることもあるため、可能な限り早めに相談するのがよいでしょう。

育休手当の申請に必要な書類は以下の通りです。

  • 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
  • 育児休業給付金支給申請書
  • 労働者名簿もしくはタイムカード、育児休業申出書など
  • 母子健康手帳や医師の診断書など

申請者自身は育児休業給付金支給申請書の必要事項を記入し、母子健康手帳のコピーを準備するだけで済むケースがほとんどです。

育休の取得が決まったら、会社の担当者と確認を取りながら進めましょう。

育休手当と関連性のある制度

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育児・介護休業法の改正により、令和4年10月から以下の制度が施行され、育児休業が柔軟に取得しやすくなりました。

  • 育児休業の分割取得
  • 産後パパ育休(出産時育児休業)

これらの制度の施行に伴う育休手当の変更点を解説します。

育児休業の分割取得

育児休業の分割取得ができるようになったことで、育休手当も2回まで分割して受け取れるようになりました。

ただし、育児休業を3回に分割して取得するときは、3回目の育児休業に対しては原則、給付金が支給されません。

なお、育児休業の申出対象となっている1歳未満の子どもが病気になったりケガをしたりした場合などの一部のケースでは、分割取得の3回目以降も回数制限なく、給付金を受け取れます。

産後パパ育休(出生時育児休業)

産後パパ育休(出生時育児休業)とは、子どもの出生後8週間以内に4週間まで育児休業を取得できる制度です。

産後パパ育休と育休は別の制度となっており、違いは以下の通りです。

産後パパ育休育休
対象期間子どもの出生後8週間以内に
4週間まで取得可能
原則、子どもが1歳になる
まで
分割取得2回取得可能2回取得可能
休業中の就業労使協定を締結しており、
労働者が合意した範囲で就
業可能
原則就業不可

産後パパ育休と育休を組み合わせることで、仕事の事情により連続して休むのが難しい方でも育休を柔軟に取得しやすくなります。

なお、産後パパ育休を取得した場合は「出生時育児休業給付金」が受け取れます。

支給要件は以下の通りです。

  • 休業開始日前の2年間で1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上ある
  • 休業期間中の就業日数が最大10日以下または80時間以下である

支給額は以下の計算方法から求められます。

出生時育児休業給付金の支給額=休業前に支払われていた賃金の日額×支給日数×67%

なお、申請期間が出生日の8週間後の翌日から2ヶ月後の月末までとされているため、産後パパ育休の取得が決まり次第、手続きを進めておきましょう。

育休を取得すると社会保険料の負担が減る

2023-5-3

育休を取得した場合、健康保険組合や年金事務所に申請することで、社会保険料の免除や特例を受けられます。

ここでは、育休中と育休復帰後の社会保険料の免除や特例を詳しく解説します。

育児休業等期間中の社会保険料の免除

育休中の社会保険料は、事業主が健康保険組合や年金事務所に申請することで免除されます。

免除期間は、育休を開始した月から終了日の翌日が含まれる月の前月までです。

たとえば、10月5日に育休を開始し11月30日に復帰した場合は、11月30日の翌日である12月1日が含まれる月の前月(11月)までが免除期間となります。

したがって、社会保険料が免除されるのは10月と11月の2ヶ月分です。

育休の開始日と終了日の翌日が同月内でも、14日以上育休を取得した場合は1ヶ月分の社会保険料が免除の対象となります。

なお、社会保険料の免除を受けても健康保険は通常通りに利用でき、免除された期間分も納付済期間と見なされ、将来の年金額に反映されます。

育児休業等終了後の社会保険料の特例

原則、育休終了後は社会保険料の免除の対象になりませんが、社会保険料の負担が軽減される特例制度があります。

社会保険の納付額は、1ヶ月あたりの給料を1等級~50等級までに区分した標準報酬月額から算出され、基本的に給料が高いほど保険料の負担額も大きくなります。

社会保険料は休業前の標準報酬月額をもとに計算されるため、育休終了後に時短勤務を選択すると報酬に対して社会保険料が高くなるケースが少なくありません。

しかし、特例を利用すれば、育休明けの3ヶ月間の平均給料をもとに4ヶ月目から社会保険料の改定を受けられ、負担を軽くできる可能性があります。

なお、特例を活用するには事業主から健康保険組合や年金事務所への届出が必要となるため、会社の担当者に必要書類や申請の流れを事前に確認しておきましょう。

育休制度を活用して育休中の不安をなくそう

育休手当は、雇用保険の加入者が育休を取得した際に受け取れる給付金です。

育休制度には「育児休業等期間中の社会保険料の免除」や「産後パパ育休」などさまざまな種類があるため、仕組みを理解して育休中の不安をなくすことが大切です。

育休の手続きや家計に不安を抱えている方は、社労保険労務士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみましょう。

お悩みの方は、お気軽にご相談ください。

監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士

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