友達から怪しい仮想通貨セミナーに誘われましたが、信用できるのでしょうか?
怪しい仮想通貨セミナーに騙されないための方法や、対策などを教えてください。
国民生活センターの調べによると、仮想通貨(暗号通貨)に関する事件の相談件数は、2021年で6,374件、2022年で3,789件という調査結果が出ています。
過去のデータからも、毎年2,000件を超えるような相談が寄せられており、仮想通貨に関連した詐欺被害が後を絶ちません。
特に、怪しいセミナー勧誘などはマルチ商法である可能性があるため「簡単に儲かる、絶対に儲かる」などの話をされたら、必ず断るようにしてください。
投資やビジネスに関する話で、絶対に儲かる方法など決してありません。
この記事では、仮想通貨に関する怪しいセミナーに騙されないようにする対策法や、初心者が安全に学ぶための方法などに関して解説しています。
怪しいセミナーの特徴を正しく把握して、詐欺を未然に防げるようになりましょう。
仮想通貨の怪しいセミナーにありがちな6つの特徴
仮想通貨投資が一般的になるにつれ、怪しいセミナーも増えています。
これらの特徴に当てはまるセミナーは、注意が必要です。
- 参加費が異常に高い
- 『絶対に儲かる』と謳っている
- 詐欺コインに関する話しをする
- 不透明なビジネスモデルである
- 無名の講師や組織が行なっている
- マイニングに関する怪しい話しをする
自分自身で情報を確認し、リスクを理解した上で、慎重に投資判断を行いましょう。
参加費が異常に高い
怪しいセミナーは、参加費が非常に高いことが多いです。
高額な参加費を払うことで、それだけ価値のある情報を得られると考えがちですが、実際には過剰な利益を狙う悪質な業者が多いため注意が必要です。
気になるセミナーが見つかった場合は、まずは同じ内容のセミナーを提供している他の業者の参加費と、比較してみましょう。
『絶対に儲かる』と謳っている
投資は、リスクとリターンがセットです。
怪しいセミナーでは、リスクを無視して高いリターンを獲得できると言っていますが、これは現実的ではありません。
確実な利益を約束するセミナーは、避けるべきです。
たとえば、次のようなフレーズが使われている場合は、特に注意してください。
- 絶対に儲かる
- 簡単に儲かる
- 誰でも稼げる
- 必ず儲かる
- 5倍以上の価値になる
- 1日3%の配当が付く など
詐欺コインに関する話しをする
詐欺コインとは、価値のない通貨を投資家に売りつける詐欺行為です。
怪しいセミナーでは、詐欺コインについて話し、投資をすすめることがあります。
実際に誰も知らないような詐欺コインを多くの人に売りつけて、その後価格が上がった時点で売り逃げした事件も、過去に複数回起きています。
認知度が低く、流通量の少ないマイナーな仮想通貨は『草コイン』と呼ばれており、仮想通貨の中でも特に投機性が高い金融商品です。
決して投資初心者が、手を出して良いものではありません。
不透明なビジネスモデルである
怪しいセミナーでは、ビジネスモデルが不透明であることが多いです。
具体的な投資先や利益の仕組みが説明されていない場合は、特に注意が必要です。
理解できないビジネスモデルに投資するのは、非常にリスクが高いといえます。
どうしても投資を行いたいのであれば、十分調べた上で判断しましょう。
無名の講師や組織が行なっている
怪しいセミナーの講師や主催者は、経歴や実績が明らかにされていないことが多いです。
信頼できる情報を得るためには、講師や主催者の経歴や実績を確認しましょう。
SNSやインターネットでの評判も、参考にすると良いです。無名の講師や組織によるセミナーには、慎重に対処しましょう。
マイニングに関する怪しい話しをする
仮想通貨マイニングは、電力費や機器投資がかかるため、利益を上げるのが難しいビジネスです。
しかし、怪しいセミナーでは、簡単にマイニングで利益を上げられると言って勧誘することがあります。
特に、クラウドマイニングという形で、高額な投資を求めるケースが多いです。
マイニングに関する現実離れした話をするセミナーには、注意しましょう。
仮想通貨の怪しいセミナーに参加するとどうなるのか
仮想通貨投資に興味がある方は、情報収集の一環としてセミナーに参加することが一般的です。
しかし、怪しいセミナーに参加してしまうと、様々なリスクが伴います。
ここでは、怪しいセミナーに参加することで起こり得る問題や、リスクについて詳しく解説します。
費用対効果の低い情報提供
怪しいセミナーでは、参加費が高額であることが多いですが、その割に得られる情報が十分でないことがあります。
参加者に対して、既にインターネットで手に入る一般的な情報しか提供しない場合もあります。
その結果、費用対効果が低く、無駄な出費になる可能性が高いです。
詐欺コインやリスクの高い投資への勧誘
怪しいセミナーには、詐欺コインやリスクの高い投資案件への勧誘が含まれることがあります。
無理な売り込みや高額な投資を求められるケースもあり、これに乗ってしまうと、大きな損失を被るリスクが高まります。
万が一、高額な商品やサービスの購入に関して促された場合、ハッキリと断るようにしましょう。
個人情報の漏洩や不正利用
怪しいセミナーに参加する際に、個人情報を提供することが求められることがあります。
しかし、悪質な業者は、この個人情報を悪用したり、第三者に販売することがあるため、個人情報漏洩のリスクがあります。
万が一、個人情報が悪用されてしまうと、身に覚えのない請求や契約などが行われる可能性があるため、くれぐれも注意してください。
投資家同士のトラブル
怪しいセミナーに参加した結果、投資家同士でトラブルが発生することがあります。
たとえば、セミナー内で紹介された案件に関して、誤解や不信感が生じることがあります。
これが原因で、他の投資家との人間関係が悪化する可能性も、考えられるでしょう。
『金の切れ目が縁の切れ目』と言われるように、金銭に関するトラブルは簡単に友好関係を壊してしまいます。
仮想通貨の怪しいセミナー被害を防ぐ方法・対策
仮想通貨投資において、怪しいセミナー被害に遭わないためには、事前の対策が重要です。
ここでは、怪しいセミナー被害を防ぐための方法や対策について解説します。
- 仮想通貨に関して勉強する
- 無料体験セミナーを利用する
- セミナーの評判・口コミを調べる
- セミナー参加費を見極める
- 講師や組織の信頼性を確認する
- 無理な投資判断を避ける
怪しいセミナーに惑わされず、信頼できる情報源や専門家とつながりながら、自分自身で学び続けることが大切です。
仮想通貨に関して勉強する
まずは、仮想通貨に関する基本的な知識を身につけましょう。
インターネット上で公開されている情報や、書籍、信頼できる専門家の講演などを活用して、自分自身で勉強することが大切です。
基本的な知識を持っていることで、怪しいセミナーの情報に惑わされにくくなります。
無料体験セミナーを利用する
無料体験セミナーを利用することで、セミナーの内容や講師のクオリティを事前に確認できます。
有料セミナーに参加する前に、無料体験セミナーを活用し、信頼できるセミナーかどうか見極めましょう。
最近は、無料のウェビナー(Webとセミナーを掛け合わせた造語)を実施ている個人や企業も多いため、気になる場合はまずは無料ウェビナーを確認するのもありです。
中には有料ウェビナーもありますので、参加する前にしっかりとリサーチしましょう。
セミナーの評判・口コミを調べる
セミナーの評判や口コミをチェックすることで、他の参加者の意見や感想を参考にできます。
インターネット上での評判やSNS、知り合いの意見などを調べ、慎重に判断しましょう。
万が一、口コミや評判等の情報が少ない場合は、セミナーへの参加を見送ることも懸命な判断です。
セミナー参加費を見極める
参加費が異常に高いセミナーは、注意が必要です。
しかし、安価なセミナーも、中身が薄い場合があります。信頼できるセミナーであれば、参加費に見合った情報提供がされるはずです。
複数のセミナーの参加費を比較検討し、適切な金額であるかどうか判断しましょう。
講師や組織の信頼性を確認する
講師や組織の信頼性を確認することも重要です。
講師の経歴や実績、組織の運営状況などを調べて、信頼できるかどうか見極めましょう。
講師が過去に成功した投資実績があるか、または業界で一定の評価を受けているかどうかを確認することが大切です。
また、組織がどのような運営方針を持っているかや、他の参加者の評価もチェックしましょう。
無理な投資判断を避ける
セミナーで得た情報に基づいて投資判断をする際は、慎重に行いましょう。
特に、急な高リターンを約束する案件や、無理な売り込みがある場合は注意が必要です。
情報を鵜呑みにせず、自分自身で調べ、冷静な判断を下すように心がけましょう。
【実例紹介】仮想通貨の怪しいセミナー勧誘による被害
仮想通貨に関する詐欺事例の中でも、特に代表的なものを3つに絞ってご紹介します。
- 投資セミナー詐欺
- ICO詐欺
- 詐欺コイン
事前にどのような事例があるのかを把握していれば、同じような状況に陥った場合に、すぐに対応できるようになります。
投資セミナー詐欺
府警やセミナー参加者によると、「3~5カ月で元が取れる」と説明し、那覇市のホテルや大阪市で「お金を出して任せていれば勝手に仮想通貨が増える」などと勧誘していた。
マイニングで必要な1台約30万~100万円のサーバーなどへの投資を呼び掛け、併用して付与される仮想通貨「ファイルコイン」で、高配当が得られると説明していたという。
出典:Yahoo!ニュース
投資セミナーでは、マイニング関連の他にもマルチ商法サービスなどへの勧誘が多く、基礎知識がないと防ぎにくい特徴があります。
「絶対稼げる」「簡単に稼げる」などを言われて場合は、必ず疑うようにしてください。
ICO詐欺
高利回りを謳って700億円も集めたエクシアという詐欺的業者が間もなく事件化しそうですが、水面下では被害者向けの救済詐欺案件が登場しています。
年利数十%の商品に投資家を紹介したら30%の紹介料を払うと謳い、大損したエクシア被害者とその周囲からカネを巻き上げようとしている。
出典:増え続ける「脱法的ICO」|ahoo!ニュース
ICO(Initial Coin Offering)とは、新規仮想通貨の公開を意味しており、企業が仮想通貨を発行して資金調達する際に使われる言葉です。
ICOに関する詐欺は世界中で横行しており、非常に投資リスクが高いため、投資初心者には全くおすすめできません。
詐欺コイン
ブロックチェーン(分散型台帳)分析会社の米チェイナリシスは、新規発行される暗号資産(仮想通貨)の24%に詐欺の疑いがある、という調査結果を発表した。
SNS (交流サイト)などで、新規発行通貨の収益性を誇大に強調するなどして仮想通貨の価格を釣り上げた後、大量にたたき売りして価格を下落させる「パンプ・アンド・ダンプ」という手法が使われていた。
出典:日本経済新聞
仮想通貨は、すでに約2万種以上が出回っており、その中には詐欺目的の通貨も含まれています。万が一、全く聞いたことがない仮想通貨をすすめられ場合、必ず自身でも調べるようにしてください。
仮想通貨に関する詐欺被害にあった時の対処方法【相談先】
仮想通貨投資には、様々なリスクが伴いますが、詐欺被害にあった場合は特に対処が難しいことがあります。
ここでは、仮想通貨に関する詐欺被害にあった場合の対処方法と、相談先についてご紹介します。
\ 詐欺被害にあった際の対処法5ステップ /
- 詐欺被害を受けたことを認める
- 証拠を保管する
- 相談先を探す
- 被害届を提出する
- 被害回復のためのサポートを受ける
二次被害を防ぐためにも、詐欺にあった際はまず落ち着いて、状況を整理することが大切です。
詐欺被害を受けたことを認める
まずは、詐欺被害にあったことを受け入れることが大切です。
自分が被害にあったことを認めることで、適切な対処を始めることができます。
無理に投資を続けることは、さらなる被害を拡大する恐れがあるため、一度投資を停止して冷静な判断を行いましょう。
普段から『自分が詐欺にあうわけがない』と思っている人ほど、万が一、詐欺にあうと動揺してしまい、二次被害にあうケースも多いです。
証拠を保管する
詐欺被害にあった場合、証拠となる情報や書類を保管することが重要です。
メールやチャットの履歴、契約書、振込みの証明など、被害に関する証拠があれば、それを整理して保管しておきましょう。
これらの証拠が、被害届を出す際や相談する際に役立ちます。
逆に、証拠不十分だと失ったお金を取り戻せない可能性があるため、必ず取引データは保管しておきましょう。
相談先を探す
詐欺被害にあった場合、適切な相談先に連絡することが大切です。
以下は、詐欺被害に関する相談先の一部です。
これらの相談先では、被害の状況に応じたアドバイスや対処方法を教えてくれます。
また、被害届を提出する際にも、これらの機関がサポートしてくれます。
被害届を提出する
詐欺被害にあった場合、警察に被害届を提出することも検討しましょう。
被害届を提出することで、警察が詐欺事件の捜査を開始し、詐欺グループの摘発や被害の拡大を防ぐことができます。
提出する際には、保管しておいた証拠を持っていくとスムーズに手続きが進みます。
また、被害届を提出することで、他の被害者の発見や追加情報が得られることもあります。
被害届提出後も、警察や弁護士と連絡を取り合って最新情報を得るようにしましょう。
被害回復のためのサポートを受ける
詐欺被害にあった場合、精神的なダメージも大きいことがあります。そのため、適切なサポートを受けることが重要です。
カウンセリングや相談窓口を利用して、心のケアを行いましょう。
また、家族や友人にも相談することで、情報共有や精神的サポートが得られます。
詐欺被害にあった経験を活かし、今後の投資や金融取引に注意を払うことが大切です。
信頼できる情報源や専門家の意見を参考にし、安全な投資を行っていくことが望ましいでしょう。
被害にあった経験を持っているからこそ、より慎重な判断ができるはずです。
仮想通貨の怪しいセミナーに関するよくあるQ&A
仮想通貨に関する怪しいセミナーや、詐欺等に関する質問や悩み等の中から、特に多かった内容だけを厳選して、質問形式で分かりやすくまとめました。
少しでも怪しいと感じたら、一度専門家や信頼できる友人、家族等に相談しましょう。
Q.仮想通貨セミナーを友達から「儲かるから」と言って勧誘されました。これは詐欺でしょうか?
仮想通貨セミナーが詐欺であるかどうかは、一概には言えません。
ただし、「儲かるから」という理由だけで勧誘される場合、注意が必要です。
友達から勧誘されたからといって、すぐに参加するのではなく、まずは自分で情報を調べて判断しましょう。
信頼できるセミナーであれば、仮想通貨に関する知識や投資のノウハウを学ぶことができますが、怪しいセミナーに参加すると、詐欺被害に遭うリスクが高まります。
慎重に判断して、安全な投資を行うよう心がけましょう。
Q.仮想通貨に関する勧誘は違法でしょうか?
仮想通貨に関する勧誘自体が、違法というわけではありません。
ただし、以下のような場合は違法行為となる可能性があります。
- 詐欺的な勧誘:虚偽の情報や誇大広告を用いて、利益を獲得することを約束するなど、詐欺的な勧誘が行われた場合。
- 不当な勧誘:一方的なプレッシャーをかけたり、勧誘方法が不当であったり、消費者の意思決定を妨げるような勧誘が行われた場合。
- 未認可の金融商品・サービスの勧誘:金融商品やサービスに関する規制や認可が必要な場合に、それらの要件を満たさないまま勧誘が行われた場合。
仮想通貨に関する勧誘を受けた際は、提供される情報やサービスが信頼性があるかどうか、適切な方法で勧誘が行われているかどうかを慎重に確認してください。
違法な勧誘に遭った場合や詐欺被害にあった場合は、警察や消費者センターに相談しましょう。
また、金融商品やサービスに関する規制や認可が必要な場合には、国や地域の金融監督機関に確認してください。
Q.なぜ仮想通貨セミナーの勧誘をしてくるのですか?
仮想通貨セミナーの勧誘を行っている主な理由は、以下の通りです。
- 参加者を増やす:セミナー主催者は、参加者数を増やすことで収益を上げることができます。また、多くの人に情報を提供することで、セミナーの評判や知名度を上げることができます。
- マルチ商法やアフィリエイト報酬:一部の悪質なセミナーでは、参加者を勧誘することでマルチ商法のような仕組みを利用して報酬を得たり、アフィリエイト報酬を得ることが目的となっています。
- 特定の仮想通貨や投資商品の販売促進:セミナーを通じて、特定の仮想通貨や投資商品を宣伝し、販売を促進する目的があります。これにより、仮想通貨や投資商品の価格が上昇することを狙っている場合もあります。
- 情報収集:セミナー参加者からの情報収集を目的として、個人情報や投資に関する情報を得ることがあります。これらの情報は、後で別の目的に利用されることがあります。
- 勧誘者自身の利益:勧誘者自身がセミナー主催者や関係者であり、参加者を増やすことで直接的に利益を得ることがあるため、積極的に勧誘を行います。
仮想通貨セミナーの勧誘を受けた際は、セミナーの内容や主催者の信頼性を確認し、自分にとって有益な情報が得られるかどうか慎重に判断しましょう。
また、詐欺的なセミナーや悪質な勧誘に対しては、注意を払い、被害に遭わないようにしましょう。
まとめ
怪しい仮想通貨セミナーにありがちな、6つの特徴に関しては次の通りでした。
- 参加費が異常に高い
- 『絶対に儲かる』と謳っている
- 詐欺コインに関する話しをする
- 不透明なビジネスモデルである
- 無名の講師や組織が行なっている
- マイニングに関する怪しい話しをする
一つでも当てはまる項目がある場合は、詐欺目的でないか疑うようにしましょう。
特に、『絶対に儲かる』などの謳い文句を使っていた場合、詐欺である可能性が高いため、絶対に参加しないでください。
少しでも不安に感じた場合は、ご自身でも徹底的に調べたり、信頼できる友人や専門家に相談したりして、不安を払拭しましょう。
詐欺被害にあわないように、普段からしっかりと勉強し、知識を養うようにしましょう。
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