地震保険では、玄関タイルのひび割れは補償されないのだろうか?
補償されない場合は、どうしたら良いのだろう?
最近は、日本各地で小規模な地震が頻繁に起きています。
その影響もあり自宅のタイルやクロスなどに、小さなひび割れが多数入っているという意見が、数多く散見されます。
しかし残念ながら地震による玄関タイルのひび割れは、地震保険では基本的に補償されません。
この記事では、地震の影響により玄関タイルにひび割れが入ってしまった方のために、その解決方法を分かりやすく解説しています。
最後まで読んでいただくことで、適切な対処方法が把握できるはずです。
結論からいうと、玄関タイルのひび割れに関しては火災保険で補償されます。
地震保険では玄関タイルのひび割れ(クラック)は補償されない
玄関タイルのひび割れに関しては、地震保険ではなく火災保険で補償されます。
そもそも地震保険が適応される条件としては、次のような項目が挙げられます。
- 地震が原因の火災や損壊、埋没、流失であること
- 地震が発生した翌日から数えて10日以内の申請であること
一番気をつけておかないといけないのは、地震た翌日から数えて10日間以内に申請しなければいけない点です。
申請が遅れてしまうと地震保険の適応条件から外れてしまうため、あなたが既に加入されている保険の内容を十分理解しておくことが大切です。
保険は万が一に備えるためのものですので、その内容に関して正しい理解がないと、いざという時に利用できなくなってしまいます。
実際に火災保険や地震保険などに関して、十分な理解がある人は非常に少ないのが現実です。
「なんとなく安心・安全だから」という抽象的なイメージと理由だけで、保険に加入してはいけません。
火災保険で玄関タイルのひび割れが補償されるための条件
火災保険を活用して玄関タイルのひび割れを補償してもらう場合は、次の条件を満たしておく必要があります。
- 自然災害や不測かつ突発的な事故などによる被害であること
- 被害が発生してから3年以内であること
- 修理費が自己免責額を上回っていること
自然災害に関しては、台風や強風、落雷、大雪、ゲリラ豪雨による洪水、土砂災害などを指します。
加えて突発的な事故とは、たとえば子供が誤って壊してしまった場合や、重いテーブルなどを運んでいる最中に落として破損した場合などが挙げられます。
また被害が発生してから3年以内に申請しなければ、火災保険では補償されませんので、その点も注意しましょう。
ちなみに自然損耗や経年劣化により生じた損害は、火災保険では補償されません。
火災保険で玄関タイルのひび割れが補償された過去事例
実際に火災保険で玄関タイルのひび割れが補償された事例を、3つご紹介します。
どのようなケースであれば補償されるのかを事前に把握しておくことで、万が一、同じような状況になった場合でも、冷静に対応できるようになるでしょう。
突発的な被害が出ても慌てずに対処しましょう。
台風被害による玄関タイルのひび割れ
玄関タイルのひび割れ原因の中でも最も多いのが、台風や強風などによる被害です。
台風の影響により、飛来物が玄関タイルに衝突してしまいひび割れが起きた場合は、火災保険で補償されます。
台風が過ぎ去った後にひび割れを発見した場合は、スマホで写真を撮っておくなどして後日、火災保険申請サポート業者の無料調査を受けましょう。
子供がおもちゃを玄関タイルに落としてしまいひび割れてしまった
小さなお子さんがいる家庭では、ボールやおもちゃなどを使って、外で活発に遊ぶことが多いと思います。
万が一、玄関タイルにおもちゃを落としてしまってタイルがひび割れた場合は、突発的な事故に該当するため、火災保険が適応されます。
実際に玄関タイルにひび割れが起きてしまった際には、必ず証拠としてスマホで写真を撮っておくようにしましょう。
近所から物が飛んできて玄関タイルにひび割れが起きた
近所に学校や公園が近いと、何かとボールやその他の飛来物が飛んでくることが多々あります。
その際に玄関タイルや窓のガラス、外壁などに損害が出た場合でも、火災保険で補償されます。
火災保険では、物体の衝突や落下、飛来物に関しても補償対象となっており、申請すれば損害の度合いに応じて保険金が受け取れます。
玄関タイルがひび割れた際の火災保険の申請方法・やり方
玄関タイルがひび割れた際の火災保険の申請方法は、次の通りです。
- 損害が発生したら、速やかに保険会社へ連絡する
- 保険会社から申請に関する案内を受ける
- 申請に必要な書類を保険会社に提出する
- 審査員による現地調査が行われる
- 保険金の請求から約1ヶ月後に支払い
損害が発生した時点で被害状況を確認し、被害箇所の写真と被害日時、被害原因を記録しておきましょう。
被害状況の確認ができないと保険金が受け取れませんので、記録しておくのは非常に大切です。
滞りなく申請が進めば、請求した月から数えて約1ヶ月後には、指定の銀行口座に入金が行われます。
火災保険の申請方法に関するより詳しい内容は、関連記事の方ではじめての方にもより分かりやすく解説しています。
地震被害に関するよくあるQ&A
地震被害に関する多くの悩みや質問の中から、特に多かった内容だけに絞って、それぞれはじめての方にも分かりやすくまとめました。
どのような被害が出たとしても、写真を撮って記録しておく癖をつけておきましょう。
Q.地震保険はどの程度の被害があるとおりますか?
地震保険では、対象となる建物や家財の損害状況によって、受け取れる保険金額が異なります。
建物と家財によって全損、大半損、小半損、一部損の基準が異なりますので、その点も把握しておくべきでしょう。
また地震保険の場合、火災保険の保険金額の30〜50%が保険金額となっており、建物5,000万円・家財1,000万円という上限も設定されています。
詳しくは、財務省サイトの「地震保険制度の概要」をご確認ください。
Q.ひび割れ(クラック)は何箇所あれば地震保険がおりますか?
状況によるため一概に何箇所あれば保険金がおりる、とは明確に断定できません。
ひび割れにも種類があり、ヘアークラック、乾燥クラック、構造クラックのどのひび割れに判定されるかによっても、見方が変わってくるでしょう。
またひび割れは、地震保険ではなく火災保険で補償されます。
火災保険では、基本的にひび割れの大きさよりも数(何箇所あるか)で算定されます。
そのため、大きなひび割れが一つあるより、小さなひび割れが複数箇所ある方が、より多く損害割合にカウントされる訳です。
Q.クロス(壁紙)のひび割れやはがれでも地震保険はおりますか?
風災などの自然災害により、ご自宅のクロスがひび割れした(もしくは剥がれ落ちた)場合は、基本的に火災保険で補償されます。
ただし、実際に補償されるかはご自身が加入されている火災保険の補償内容や、その時の状況にもよりますので一概にはいえません。
Q.駐車場のひび割れは地震保険が適応されますか?
結論からいうと、ご自身が所有されている敷地内の駐車場やガレージなどは、建物付属物に該当するため地震保険の適応対象外です。
地震保険の建物に関する適応範囲は、主要構造部の軸組、基礎、屋根、外壁に限られます。
仮に補償対象であったとしても、損害の程度によって受け取れる保険金額が異なるため、気になる方は保険会社に問い合わせてみましょう。
Q.玄関タイル補修などのリフォーム相談は、どこにすればいいですか?
玄関タイル補修などのリフォーム相談については、次のような場所で相談することができます。
- リフォーム専門店や建築会社:地域のリフォーム業者や建築会社に相談する。見積もりやプランニングを提案可能。
- ホームセンターやリフォームショップ:大手ホームセンターやリフォームショップでも相談窓口が設置されており、専門スタッフからアドバイスを受けられる。
- インターネット検索:インターネットで地域のリフォーム業者を検索し、ウェブサイトや口コミ情報を参考にして連絡を取る。
- 友人・知人・家族:リフォーム経験者の友人や知人、家族から紹介やアドバイスを受ける。
リフォーム業者を選ぶ際は、信頼性や実績、コストパフォーマンスを検討し、複数の業者から見積もりを取ることが望ましいです。
まとめ
玄関タイルのひび割れに関しては、地震保険ではなく火災保険で補償されると解説しました。
火災保険を活用して、玄関タイルのひび割れに対する保険金を受け取るためには、次の条件を満たしておく必要がありました。
- 自然災害や不測かつ突発的な事故などによる被害であること
- 被害が発生してから3年以内であること
- 修理費が自己免責額を上回っていること
被害状況によって受け取れる保険金額が異なるため、玄関タイルのひび割れなどを発見した際には、速やかに保険会社へ連絡してください。
分からないまま放置するよりも一度、専門家に相談してみた方が得策です。
保険関連に関しては、専門家であるFPに相談してみるのも一つの方法です。
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