自動車にかかる税金には、いくつかの種類があることをご存じでしょうか。
なかには、購入するタイミングや車種によって納税額が大きく異なるケースもあるので、自動車への費用を抑えるためにも税金への理解を深めることが大切です。
そこで今回は、自動車にかかる税金の概要を解説します。
節税のコツや維持費の内訳も紹介しているので、家計への負担を抑えながら自動車を持ちたい方も、ぜひ参考にしてみてください。

自動車にかかる税金

自動車にかかる税金は以下の通りです。
- 自動車税・軽自動車税種別割
- 自動車重量税
- 自動車税・軽自動車税環境性能割
- 消費税
それぞれ詳しく解説します。
自動車税・軽自動車税種別割
自動車税・軽自動車税種別割は、自動車を保有している限り、年に1回支払わなければならない税金で、一般的に自動車税・軽自動車税と呼ばれています。
どちらの税金も、4月1日時点で車検証に所有者と記載されている人に納税の義務があります。
5月上旬に納税通知書が届き、5月末までに納めるのが一般的です。
自動車税・軽自動車税種別割は、納付先や税額に以下のような違いがあります。
自動車税種別割 | 軽自動車税種別割 | |
納付先 | 都道府県 | 市区町村 |
税額 | 3~10万ほど | 7,200~12,900円 |
還付の有無 | あり ※抹消登録(廃車)の翌月から 翌年3月分までを月割りで還付 | なし |
自動車税種別割は自動車の排気量や新規登録の時期、軽自動車税種別割は新規登録の時期によって税額が異なります。
新車新規登録から13年(ディーゼル車の場合は11年)を超過した車両には、重課税率が適用され、納税額が高くなります。
自動車重量税
自動車重量税は車を保有している限り、1年ごとに発生しますが、自動車の新規登録や車検のときに車検証の有効期間分をまとめて納付するのが一般的です。
車検時における2年間の自動車重量税は以下の通りです。
エコカー | 非エコカー | |||
13年以下 | 13年超 | 18年超 | ||
軽自動車 | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
0.5t以下 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
~1t | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
~1.5t | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
~2t | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
~2.5t | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
~3t | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
エコカーのなかでもさらに燃費がよい自動車は、自動車重量税が免税となります。
次の車検で支払う重量税の金額を知りたい場合は、国土交通省が提供している次回自動車重量税額照会サービスを活用しましょう。
自動車税・軽自動車税環境性能割
自動車税・軽自動車税性能割は、自動車取得税の廃止に伴い、2019年10月1日から導入された税金です。
自動車を購入したときにかかる税金で、税額は以下の計算式から求めます。
税額(100円未満切り捨て)=取得価額×税率
取得価額とは自動車の販売価格に相当する金額をいい、50万円以下のときは免税となります。
税率は、自動車の燃費性能などに応じて0~3%のなかから決まり、電気自動車など環境負荷が小さくなるほど税率が低くなります。
消費税
自動車を購入するときにも、消費税が発生します。
消費税は商品の販売やサービスの提供などの取引に対し、課税される税金です。
車両の本体価格だけでなく、カーナビやマットなどのオプションにも課税されます。
車は高額な買い物になるので、その分消費税も高くなります。
自動車にかかる税金を抑える方法

自動車にかかる税金を抑える方法は、主に以下の3つがあります。
- 購入するタイミングを変える
- 減税制度や特例を活用する
- 軽自動車を選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
購入するタイミングを変える
購入するタイミングを変えることで、自動車税・軽自動車税種別割の節税につながる可能性があります。
自動車税種別割は、4月1日以降に自動車を購入すると月割りが適用され、購入日の翌日から次の3月までの分を支払うこととなります。
たとえば、10月31日に購入した場合は、11月から3月までの5ヶ月分の自動車税種別割を支払わなければなりません。
ところが2023年11月1日に購入すれば、2023年分の自動車税種別割は12月からの4ヶ月分に抑えられます。
車の購入を月末に検討している方は、翌月にずらすと1ヶ月分の自動車税種別割の節税につながります。
一方、軽自動車税種別割の場合は、月割り課税が適用されません。
4月1日時点で車を所有していなければ、その年の軽自動車税種別割の支払いは不要となります。
そのため、3月に購入を検討している場合は、4月2日以降に購入時期をずらすと、1年分の軽自動車税種別割を支払わずに済むでしょう。
減税制度や特例を活用する
自動車にかかる税金を抑えるためには、グリーン化特例やエコカー減税の活用も検討しましょう。
グリーン化特例は燃費や排ガス性能のよい新車を購入した場合に、翌年度の自動車税・軽自動車税種別割が最大75%ほど軽減される制度です。
エコカー減税も同様に、燃費や排ガス性能が優れた車に対し、自動車重量税を減税・免税する特例措置です。
これらの制度や特例が受けられるエコカーや電気自動車を購入することで、節税効果が期待できます。
軽自動車を選ぶ
軽自動車は普通車よりも、税金が安い傾向があります。
たとえば、自動車税種別割は最低でも年間で25,000円かかりますが、軽自動車税種別割の場合は7,200~12,900円の範囲で収まります。
自動車重量税も同様に軽自動車の方が税額が安くなる傾向があるため、税金を抑えることを優先させたい場合は軽自動車を選びましょう。
税金以外にかかる維持費

自動車の維持費には、税金のほかに以下のような費用もかかります。
- 保険料
- 走行費用
それぞれ詳しく見ていきましょう。
保険料
自動車の保険には、強制加入の「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」と「任意保険」があります。
自賠責保険は死傷した相手側の運転手や同乗者、あるいは歩行者などに対する補償(対人補償)に限定されているため、自分の身体や車の被害に保険金は支払われません。
また、対人補償にも上限があり、相手への賠償金が保険金だけでまかなえないケースも考えられます。
このように自賠責保険だけではカバーしきれない部分があるため、自動車の維持費を抑えたい場合でも、任意保険への加入は検討したほうがよいでしょう。
走行費用
自動車には税金や保険料以外にも、走行させるために以下のような費用がかかります。
- ガソリン代
- 車検費用
- エンジンオイルや部品の交換費用
- 駐車場代
- コインパーキング代
- 高速道路料金
これらの費用は、自動車の種類や使用頻度、地域によって変動します。
自動車の購入予定がある方は、車両価格だけでなく、日常的にかかるガソリン代や駐車場代も含めたトータルコストを算出しておきましょう。
自家用車を持たない選択肢もある

自動車の維持費が家計を圧迫する場合は、自家用車を持たない選択も検討しましょう。
たとえば、日常の移動は公共交通機関や自転車を使い、車が必要な場合はレンタカーを利用する方法もあります。
また、低料金で車を利用できるカーリースやカーシェアリングの利用もおすすめです。
カーリース | カーシェアリング | |
利用方法 | 契約者が1台の車をリースする | 複数人がステーションにある 車を共有で使う |
利用時間 | 契約期間内であれば好きな時間に 好きなだけ利用できる | 申込時間内で利用できる車が あれば使える |
料金形態 | 毎月定額のリース料金 | 利用時間・日数に応じた料金 ※基本料金が発生する場合が ある |
自動車の購入前にどのくらい維持費がかかるかを確認しよう
自動車を購入する際は、車両価格だけでなく、税金や保険料などの維持費がどのくらいかかるかをシミュレーションしておくことが大切です。
維持費の負担が大きいと感じる場合は、購入するタイミングをずらしたり車種を選び直したりすることで節税対策ができないかを検討してみましょう。
また、公共交通機関やカーリース、カーシェアリングを利用するなどの自家用車を持たない選択も視野に入れてみるのがおすすめです。
自動車にかかる税金について知りたい方や家計の負担を減らしたい方は、ファイナンシャルプランナーに相談しましょう。
監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士
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